※重複の場合、ご容赦ください。(BCCメール)

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*..*.:.:*ICI for JECインフォメーション・メール.*:..:*..* 

           ..:* 20160707号 *:..

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 先日の牧師会は、大変祝福されました。アルファコースの全世界
的な展開等、盛りだくさんな内容でした。その中で、特に心にとまり
ましたことは、フィリピンの宣教師の方の証しで、「フィリピンには、
二つの大きなリバイバルが起こったが、後にはほとんど何も残らな
かった。このことの反省として、10人、20人単位の群れにおいて、
地道に「福音を根づかせる」取り組みが必要である、というような
ものがありました。

そのことは、まさにICIが取り組んでいることと重なるように思わ
せられ、励まされました。


現在、「旧ナルドの香油」サイトからのセレクションとして、
「エペソ書、ローマ書、ヨブ記、雅歌」等の講解説教シリーズに
取り組んでおりますが、わたしの心にありますのは、はなばな
しいリバイバルのメッセージではありません。わたしがJECの
先生方の間で育まれ養われた「み言葉による養い」、「十字架
と聖霊」のメッセージのわたしなりの継承・深化・発展です。
娘の碧がその掲載に取り組んでくれています。ICIのスタッフ
の一員として、本格的に、編集と視聴に取り組んでくれた感想
として「お父さんは、我喜屋光雄先生に似ていると思った…」
と言ってくれたことです。どういう意味なのか分かりませんが、
少し嬉しく思いました。わたしの取り組みに対しては、さまざま
な評価があると思いますが、わたしなりの「JECの福音理解
探求」です。この娘作成のサイトには、スマホ用のPDFもあ
重宝です。
http://the-nard-fragrance.jimdo.com/

 

オレブロ神学校は、ペンテコステ派との協力が進んでいる
との報告がありました。アラン・アンダーソン著”Introduction
to Pentecosatlism”
にも、北欧のペンテコステ運動の記述が
あり、大変教えられたことがあります。ただ、ここで注意が
必要と思いましたことは、北欧のペンテコステ派はそれなり
に成熟した「福音理解」をもっている古典的ペンテコステ派が
多いのではないかと思います。というのは、最初期において、
ペンテコステ派最大の教会はスウェーデンにあったのですから。

それらの流れとしては、小山先生たちの単立ペンテコステ
連盟はそのような流れと思います。その意味で、オレブロ
神学校は、現在のKBIのあり方と似ていると思いました。ただ、
古典的ペンテコステ派とは異なり、ペンテコステ派の中の
「レストレーション運動の諸教会」の福音理解には、少し警戒
が必要と思います。三位一体を否定したワンネス・ペンテコステ
や、さまざまなかたちで「伝統的な福音理解がメルトダウンした
形態」を量産してきたし、今なお深い部分において「その本質
は変わっていない」ように思うからです。参加協力には、ある
程度の「予備知識」が必要な諸団体だと思います。

 

ただ、「宣教協力」のレベルでは、JECは全方位で取り組んで
きましたので、それは了解できるとしても、もしそれが「神学教育
レベル」にまで進むようになりますと、危ないことになるのでは
ないかと懸念しています。わたしは、福音派諸教会は「誤りのない、
霊感された聖書を基盤に形成される福音理解」を共有しており、
カリスマ派、アンチ・カリスマ派に関わらず、その福音理解において
90%以上同じであると理解しています。ただ、レストレーション
運動では、使徒・預言者運動にもみられるように、「その基盤と
しての啓示論・聖書観・聖書解釈法等」において根本的な問題
を抱えているように思います。
 ある先生が言われましたように、全方位の宣教協力は大切で
あるが、それは「JECが本来の、健全な福音理解にしっかり立脚
していることが大切である。」というのは、少子高齢化もあり、
どこの神学校も苦闘している神学生募集や献金・支援の拡大を
目指して、「健全な福音理解のもつ許容限度を超えて広げすぎる」
と、後に「ひさし貸して、母屋とられる」とか「ミイラとりが、ミイラに
なる」ということにもなりかねないと思います。

私は、JECは「誤りのない、霊感された聖書を基盤に形成さ
れる福音理解」を基盤にしていると思います。そして、JECは
カリスマ的経験にオープンな立場でありつつ、福音派の一員と
して貴重な存在と思います。極端な立場を避けた、穏健中庸な
群れで、カリスマ的福音派、保守的福音派を問わず、そのバランス
のとれたあり方には、尊敬と評価を集めてきたと思います。

わたしは、ふたつのJECを愛しています。ひとつは、わたしを
救いに導き、健全な福音理解に養い育ててくれた日本福音教会
です。そして、もうひとつのJECは日本にある福音派系諸教会
の総称です。ICIが重荷とするところは、この二つのJECが重なり
合う「90%以上の豊かな共通項」を耕し、次の世代に引き継いで
いくことです。


 さて、この夏に、三つの大きな奉仕が控えておりますので、
ヨブ記の講解説教シリーズは、九月まで延期させていただく
ことにしました。次の日曜から、三週間にわたって、7/10,17,
24
は「8月のICIサマー・スペシャル」に向けての講演内容の
エッセンスを礼拝メッセージ兼講演紹介のかたちで分かち合
いたいと思います。

つまり、参加者には心備えを、迷っておられる方には
呼び水を、参加できない方にはのぞき窓を提供させてい
ただきたいと思います。

今年の夏は、JEC ニュース連載の「JEC の源流と歴史的
遺産」(JEC 歴史神学版)、と「JEC 信仰告白解説」(JEC
組織神学版)に続く、ラッド著『終末論』を切り口にしてのサマ
ー・スペシャル(JEC聖書神学版)で、JEC のルーツとアイデ
ンティティに沿った神学的座標軸を強化します。

 アブラハムの「福音の本質」から申しますと、四千年に
わたって、「地下水脈」のように豊かに流れているJEC
「福音理解」のあり方を、福音派の中で最も尊敬された
聖書神学者のひとりG.E.ラッドの「遺書」ともいえる、絶筆
『終末論』をテキストとして学びます。わたしは、この本には、
JECがその福音理解の基礎として保有すべき「絶大な霊的・
神学的富」が内包されていると思います。盛夏の時期、涼しい
キャンプ場で、「JECの群れの中に、福音を根づかせるため
の楽しい語らい」のひとときを過ごさせていただきましょう。

 この学びは、生駒生聖書学院、大阪聖書学院、福音主義
神学会、高槻福音自由教会等で、有料で提供させていただいて
いるものを「実費のみ、ほぼ無料」でJECの先生方等に
提供していただいているものです。お祈りください。

*
 さて、先週から四週間にわたり、「使徒→古代→宗教改革→英国の会衆派ピューリタン→スウェーデン・バプテスト系諸教会の流れ」にあるJECの福音理解のための基本的テキストのひとつである―エリクソン著『キリスト教神学』要約版「救済論―①救いの諸概念、②救いに先立つもの、③救いの始まり:主観的側面、④救いの始まり:客観的側面、⑤救いの継続と完成」の一部講義紹介をアップロードさせていただいています。ICIサポーター(プライム会員)は、すべての講義を視聴できます。今週は、その最後です。
http://aguro.jp.net/d/file/i_b/ici_stvw-ICD_by_Erickson_2016.html
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【救済論―④救いの始まり:客観的側面、(そしてその継続・完成)
  救いの客観的な側面には、キリストとの結合、義認、子とされることという三つの本質的要素がある。キリストとの結合とは、救いの全体を包む用語である。また、結婚における夫と妻の関係と同じような、キリストとの親しい関係をそう呼ぶ場合には、具体的なものである。義認において、神はキリストの義を信仰者に転嫁し、それによって信仰者に対する神のさばきは無効になる。最後に、子とされることとは、義と認められた信仰者が実際に神の好意を受ける身分を与えられ、神の家族に子として受け入れられることである。

■本章のアウトライン

●キリストとの結合
 聖書の教え
 不適切なモデル
 結合の特徴
 キリストとの結合が意味すること
●義認
 義認と法廷的義
 法廷的義認の教理への反論
 信仰とわざ
 罪の持続する諸結果
●子とされること
 子とされることの本質
 子とされることの恩恵
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※現在、出版社と相談しつつ、”二つのJEC”のための『キリスト教神学(基督教教理入門)【目次】』を翻訳・推敲中です。早期に刊行できるようお祈りください。
http://aguro.jp.net/d/ici/20160608_Introducing_Christian_Doctrine_3rd_Edition_index-preface.pdf

 

 

                安黒務

 

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