"that disipline which strives to give a coherent statement of the
doctrines of the christian faith, based primarily upon the
Scriptures, placed in the context of culture in
general, worded in contemporary ideom, and related to the issues of life."
「根本的に(第一義的に)聖書に基づく学」
プロテスタント福音主義の根本的特色
sola scriptura
(聖書のみ)・・・ Scripture alone/規範原理(形式原理)sola gratia
(恩恵のみ)・・・Grace alone/実質原理(どこを切っても十字架の恵みが)coram Deo
(神の相の下に)・・・生活の全領域が神の光(支配)のもとに置かれている、神の主権を”生”全領域で認める神のご計画全体(使徒20:27)を把握しようとするとき、あくまでも聖書を基準とする。
based primarily upon the Scriptures
今日的状況、
”multiple−source”(多元)の考え方が強くなってきたJ.Maqaurrie(マッコリー)
Union神学校(NY)ハイデッガー「存在と時間」を英訳した
”Principle of the christian theology”の中で、「神の御旨の全体を把握するには・・・」
Experience(経験、体験)
Revelation(啓示)
Scripture(聖書 )
Tradition(伝承)
Culture(文化)
Reason(理性)
以上の六つの要素をあげている。
最も大切なのは「信仰経験」だと述べている。
六つの内のどれが全てを律するかを述べていない。
聖書が経験をチェックするものだとは述べていない。
それぞれが相対的な価値をもつ、という考えである。
経験、体験に関して
今日、聖霊経験が゙強調されている時代である。
しかし、そのような時代こそ、聖書全体に基づき神に栄光を帰しているかどうか、吟味する必要がある。
最終的にチェックする規範原理は”聖書”である。
伝承に関して
(フリーチャーチ運動)福音派教会の特色−フリーチャーチ運動(国教主義から自由になる)の背景で生まれた教会が多い。
フリーチャーチ運動−反伝統主義が特色(伝統・伝承を超えて、原始教会に戻る)
この伝統(伝承)と聖書信仰をどう結び付けるか。
福音派には「聖書と聖霊のみ」という考え方が強い。原始教会が規範。二千年を飛び越えている。
それでは、二千年の教会の歴史と経験はどのような意味を持つのか。
フリーチャーチには「反信条的」傾向が強い。これは正しくない。歴史的遺産を踏まえることは重要である。
伝承に関して
(ローマ・カトリック)フリーチャーチの対極が「ローマ・カトリック」
伝統と伝承を重んじる
”信仰と道徳に関して、法王が公に発言することは無謬”
トレント公会議−カトリック神学の根本的特色が最もはっきり表現されている。
信仰の規範は、「聖書」と「伝承」−啓示の二源泉説(同等)
伝承について、聖書と同等の敬意を払わない者は排斥される。
バランス・位置づけ
両極を見きわめた上での、正しい歴史的遺産の位置づけが必要−「反伝統主義」と「二源泉説」
信仰体験の位置づけ−「人格的な信頼」と「主知主義的傾向」のバランス
「文化一般を踏まえつつ」
「今日的なことばで言い表していく」
「生の諸問題との関連において」
”コンテクスチュアル・アプローチ”について
M.Erickson(エリクソン)
”the process of doing theology”
神学をなしていくプロセス、手順聖書の関連箇所を全部チェックする(材料の収集)−聖書の類比(聖書の関連箇所の照合・比較)
聖書の材料を、全体的・統計的にまとめる。
聖書の教えの意味を分析する。
歴史的な事柄を検討する。−教会史、歴史的遺産の検討。教会はどのように取り組んだのかという歴史的掘り下げ。
教理のエッセンスをつきとめる。−中心的なものは何か。文化的な要素、衣をよくみきわめて啓示された真理は何かをつきとめる。
聖書以外の諸資料(科学)からの光を得る。
教理の今日的な表現−
”Contemporary expression of the doctrine”=contxtualization
C.Hodge(ホッヂ)
”the exhibition of the facts of Scripture in their proper order and relation
with the principles or general truths involved in facts themselves, and which pervade and harmonize the whole”聖書の諸事実を、それらの正しい順序と関係において、開示すること。
一般科学との関連−科学とは”facts”事実をまとめていくこと。
神学とは、”facts”事実の有機的な全体像をまとめあげること(自然科学的なアプローチ)。聖書の中にある事実が大切。聖書の記述に規範的な優先性を与える(聖書主義)。
しかし、それだけでは、聖書学・聖書研究と違いがなくなる
(ホッヂの考え方の限界)。”What it meant dimension ?”
−かつて、それは何を意味したか(過去形)。私たちが求めること−
”What it means dimension”−それは”現在”何を意味しているか。過去を無視してはいけないが、それだけでは足りない。
”かつて”何を意味したか→[架橋]←”現在”何を意味するか・・・この橋渡しをするのが、組織神学に課せられた課題
今日、神学の今日的適用が求められつつある。聖書そのものと実践が分離してはいけない。「理論偏重」「実践軽視」の神学であってはいけない。
神学は、聖書の諸真理を反復するだけのものではない。
福音の真理は、今日の現場において、何を意味しているのか(contextualization)。宣教的コンテキストの状況において、神学が発生してきた。ゆえに、
宣教学的な視点から、聖書の真理を洗い直す必要があるのではないか。