ICI ホームページ表紙 組織神学−中項目 神を研究する 啓示論 神論 神のみわざ論 人間論 罪論 キリスト論 キリストのみわざ論 聖霊論 救済論 教会論 終末論
第十二部 最後の物事
55.終末論への導入
56.個別的終末論
57.再臨とその結果
58.千年王国と大患難の諸観点
59.最後の状態
15/05/13
第十二部 最後の物事
(小項目)
55.終末論への導入
56.個別的終末論
57.再臨とその結果
58.千年王国と大患難の諸観点
59.最後の状態
参考文献
「終末論研究ノート」−終末論諸資料とその構成内容の比較
○柴田師「終末論」「新キリスト教辞典」
@概念と神学
○宇田師「終末論」「新聖書辞典」
@語義と概念
○ペールマン師「終末論」「現代教義学総説」
○宇田師「終末論」講義ノート
@序論:教義学における終末論の位置・課題・研究の意義
「終末論」研究レポート(1996年2月.KBI教師会講演/安黒務)
@終末論文献リスト
A序・語義・概念・神学
B旧約・新約聖書を貫く終末論の基本的構造
C古代・中世・宗教改革・啓蒙主義・現代における終末論点描
D近代・現代における終末論の展開
E総論における議論の焦点「開始された終末」
F各論「千年王国・患難と再臨の時期」
* * * * * * * *
○「組織神学序説」の必要性
3.
旧約・新約聖書を貫く終末論の基本的構造 A.旧約聖書−強い未来待望、終末論的性格
B.新約聖書−旧約の終末論的展望の中心=メシヤ、贖う者の待望
(O.クルマン・・UWarの勝敗を決する決定的な戦闘・Dデー・と勝利の日・Vデー・)
C古代・中世・宗教改革・啓蒙主義・現代における終末論点描
A.古代教会−個人主義的な彼岸的終末論が優位、
連続的局面と全体的局面、個人的な様相と普遍的宇宙的様相もわすれず
B.中世 −五つの終末論的「受容の場」の教理
a.地獄、b.煉獄(浄化の場)、c.子供の場(洗礼を受けずに死んだ子供の場所)、 d.父祖(旧約聖書の敬虔な者たち、父祖たちの場所)、e.天国
C.宗教改革ー裁き主(中世)から救い主の強調へ
D.正統主義ー伝統的スコラ的・古代教会的終末論
a.死(個人の時間的死)、b.死者たちの復活、c.世界の完成、
d.地獄ないし永遠の死、永遠の生命
E.啓蒙主義ー脱終末論的傾向
a.裁きの地平うすれ、良心における終末「内的ー裁きの座」(カント)
b.観念的な個人的終末論
F.現代
a.唯物論ー観念論に対立し、「終末論」を非神話化するのみでなく、排除する
b.此岸から目をそらせる幻想(マルクス)
c.別のよりよき生に対する地上の生に対する「嫌悪感と不快感」(ニーチェ)
d.神の国の信仰は世俗的なものへ、「人間の国」へ
e.人間の勃興と没落(二十世紀の中心テーマ)
f.人間の国の崩壊
D近代・現代における終末論の展開
A. A.リッチェル−歴史の中で発展する道徳的秩序としての神の国観−終末的視点の喪失
B. ヨハネス・ヴァイス−『イエスの神の国の教え』(歴史に突入してくる神の国)
「破壊し再生するための歴史の中に噴きだす、そして人間が推進したり手を貸したりすることができない、圧倒的な神の嵐の突出」
C. A.シュヴァイツァー『イエス伝研究史』(徹底的終末論)
「近づきつつある破局的な世界の終りに伴う超自然的な神の国の到来を待ち望んでいた」
D. C.H.ドット『神の国のたとえ』『使徒的宣教とその展開』(実現された終末論)
「イエスの死と復活においてすでに来た」
E. J.エレミヤス(実現途上にある終末論)「なお完成の時が来る」
F. A.T.ロビンソン(開始された終末論)「連続性と未来性の調和」
G. R.ブルトマン(実存的終末論)
「そのときそのときの実存的決断の『生』において実現、歴史的というより実存的、無時間的性質」
H. ディスペンセーション主義
「イスラエルと教会の分離・区別、文字どおりの解釈、教会時代は大挿入」
I. モルトマン『希望の神学』(政治的神学)
「神の変革を待ち望みつつ変革する、歴史における主導性」
J. ティリッヒ, R.ニーバー(象徴的終末論)
「私たちの幸福は、超現世的、歴史的彼岸にある」
○聖書解釈に基づく多様性だけでも十分複雑、それに社会学的・思想的希望論が混入してさらに複雑に→福音主義の立場の「終末論」の必要性
E総論における議論の焦点「開始された終末」
A.終末論と歴史
無意味を直観し、無常を悟る=悲観的・宿命的な歴史観
a.世界は神によって造られた−歴史の重視、神との関係における歴史
b.歴史は神の目的、計画の展開過程−歴史においてご自身の御旨を啓示、実現
c.歴史は全体として見られ、統一をもつもの
d.神は歴史の主である
e.イエス・キリストは歴史の決定的中心
f.すでに「終り」のときは始まっており、完成はなお未来である
g.終末的現実は歴史のただ中に、聖書の歴史観と終末論=深い結びつき
B.神の国(G.E.ラッド・神の国の福音・)
a.神の支配
b.神の国の「現在性」
c.神の国の「未来性」
C.終末論と聖霊
a.預言的しるし−終りのときの幕開けの道備え
b.メシヤの上に−必要な賜物
c.物質、倫理の両面において、刷新し祝福する源
d.悪霊の追放
e.聖霊とすべての賜物
f.来るべき栄化の一部、御国の前味
g.聖霊−終末の「始めの実」であり、
同時にすでに始まった終末の完成を準備しつつ、達しつつある
F各論「千年王国・患難と再臨の時期」
1・千年期前再臨説・Pre-millennialism・
2・無千年王国説・Amillennialism・
3・千年期後再臨説・Post-millennialism・
参考文献:「新聖書辞典」「新キリスト教辞典」「総説教義学総説」、他