ICI ホームページ表紙 9.終末論のゆくえ 1.教義学の「笠石」 2.19世紀−脱終末論 3.20世紀−終末論の復興 4.新しき視点と危機感覚 5.先駆としてのカント主義 6.実存集中 7.歴史感覚と救済史 8.未来感覚と歴史の神学 9.最後の審判と刑罰 10.嵐の中の刑罰の教理 11.絶滅説と福音派 12.バルトのユニヴァーサリズム 13.全面的ユニヴァーサリズム 14.多元主義的ユニヴァーサリズム 15.第二バチカン公会議後 16.聖書的終末論への礎石
Part 2
第9章 キリスト教終末論のゆくえ?
8.「未来感覚」と歴史の神学
2011/07/19
ブルトマンを中心とする実存論的終末論←60年代にきびしい批判=新しい動向
ユルゲン・モルトマン
カント主義の影響による世界喪失を克服
神学における世界の回復
ボルフハルト・パネンベルク
not
実存論神学−歴史=人間実存の歴史性に限定−神の啓示の拠点
救済史学派の立場−一種の超歴史的なもの−啓示の場所
but
この歴史的世界全体−普遍史=啓示の舞台−神学における歴史の回復
シャルダン−類似した動き
巨大な進化過程−進化感覚−「神のオメガ(終局)点」(進化の原点としてのキリスト)
未来への普遍的信仰−進歩・進化への信仰、再臨への期待、偉大な終末論的変貌
モルトマンによる新しい動向−注目点
カント主義の批判とその克服の問題
カント主義の根本問題性−物化と主観性の分裂
物化−世界の物化という事態
主観性−神への道
キルケゴール−カントの二元論の徹底
カント主義の問題の克服−神学上の重要なアジェンダ
モルトマンとパネンベルク−克服の道をヘーゲル主義の方向に
『カントとドイツ観念論』−有限者を超越し、有限者から断絶した絶対者の立場を否定
ヘーゲル−無限者と有限者
ヘーゲル−歴史の過程=目的論的に把握
モルトマン
not 世界−死せる合理的機械論的メカニズム but 変化・流動する歴史的世界
人間の経験になかった新しいもの−生起する可能性−未来に向かって開かれた世界=聖書の立場
この世界理解に立って−聖書の具体的な解釈
約束と希望の構図−具体的歴史を地平に
モルトマン、パネンベルク−終末論における新しい動向
多くの歓迎すべき強調点
20世紀の非神話化論の頂点・一種の現代的神秘主義−実存論的神学への矯正的な働きの功績