ICI ホームページ表紙 福音主義神学研究Ａ 重要な三つの要素 使徒的信仰 古代の正統信仰 宗教改革の三大原理 近世の四つの流れ 信条と正統主義 敬虔主義と自由教会 リベラリズム 日本の主流派教会 米国人の宗教意識 福音派の主要潮流 神の社会的派遣 聖霊論
福音派の源流と歴史的遺産
⑦敬虔主義の遺産と自由教会の伝統
16/04/12
１．敬虔主義
ア）日本のキリスト教－敬虔主義的、信仰復興運動的性格
イ）敬虔主義運動
ルター派、改革派内における霊的刷新運動
ピュ－リタニズム
近代の福音的信仰覚醒運動
１９世紀以降の聖霊派運動
ウ）デール・ブラウン
エ）アーネスト・ストフラー
オ）ドナルド・ブローシュ
（ｂ）シューペナー「敬虔なる願望」
ア）敬虔主義運動の特色的な遺産
イ）敬虔主義運動の端緒たるメッセージ
ウ）シューペナー「敬虔なる願望」
聖書を生活の中心に
万人祭司制の原理の実践
心の宗教の強調
真実のざんげと敬虔な生活
神学教育の抜本的改革
説教の根本的改革
（ｃ）霊的訓練と生活規律
ア）倫理的対立の思想
イ）敵対する悪魔の存在とその働き
ウ）非常にリアルな悪魔観を眼前に信仰上の霊的訓練・修練
（ｄ）世界宣教のビジョン
ア）指導者
シューペナー
アウグスト・フランケ
ツィンゼンドルフ
イ）宣教会
ロンドン伝道教会・1795・
バーゼル・ミッション・1815・
ライン伝道協会・1828・
北ドイツ・ミッション・1836・
チャイナ・インランド・ミッション
スーダン・インテリア・ミッション
￠・A Concise History of World Mission・, J.H.Kane, Baker
￠宣教拡大史資料，コピーファイル版
２．自由教会
* ・自由教会型キリスト教・
教会と国家の分離した社会における独立と自治を有する教会
目的を同じくする者の自発的共同体としての教会
（ａ）歴史的伝統からの自由ア）伝統との関係を断つ
イ）初代教会に直接つながろう
ウ）歴史と伝統へのネガティブな評価
（ｂ）聖書以外に信条なし* 一種の聖書中心主義
（ｃ）自発に基づく原則ア）教会の基礎－個人・自由・強制なしの同意
イ）not制度・組織but行動・運動
ウ）政治的手腕と説得力－リーダーシップを発揮しうる指導者
（ｄ）魂を救うこと以外には、何の関わりもア）自発的共同体の特質－明確な目的の遂行
イ）その目的－伝道事業・福音を効果的に広める
ウ）例－長老教会の大会宣言・1847・「・・伝道を目的とした共同体、・・世界中に回心者を・・全力を尽くし、
この目的の完遂に努めねばならない。」
（ｅ）リバイバリズムア）福音をわかりやすく伝える
イ）だれにでも救いが訪れる
ウ）回心における人間の自由意志を強調する
エ）地獄の恐ろしさを知らせる
オ）ダイナミックな説教家が歓迎される
カ）定期的リバイバルの成功において能力発揮するか否か－牧師の資格判定基準
（ｆ）敬虔主義ア）not教義・信条、礼拝儀式、学問的but生活・実践・体験
イ）not頭の宗教but心情の宗教、生活の宗教
ウ）世俗主義化→倫理的清潔さ、禁酒禁煙、聖日厳守－アスケーゼ（禁欲）の実践
（ｇ）反知性的傾向ア）問題の単純化、教育の軽視→教会と牧師の知的な面での指導的役割の軽視
イ）啓蒙思潮の理性、近代西洋文明の精神への反対→宗教と知性の対立という風土
ウ）合理主義者の仕事を非信仰的なわざ→１７世紀プロテスタント正統主義の立場
（ｈ）グループ間の競争意識ア）特定の教理、主張に固執する傾向
not重要な相違点but二次的な事柄（洗礼の儀式、教会の政治形態、伝道事業 の推進方法、千年王国、アスケーゼ等）
キリスト教全体が共有する伝統に対する意識と掘り下げなおざり
イ）notお互いを正しく理解しあうbut他のグループとの相違点を永続させる
（ｉ）課題－体質の濾過ア）宗教社会学・歴史的研究による分析
アメリカ自由教会の体質的特徴→日本の福音派諸教会
濾過の手立て－神学的パースペクティブ、歴史的判断力、宗教社会学的分析能力
過去の特定の文化の価値との密着度→福音を傷つける危険
イ）外国からの宗教移入
濾過－付随する非本質的な社会的・文化的・歴史的諸要素
確認－福音の本質的な事柄
翻訳－私たちの生のコンテキスト・歴史的状況へコンテクスチュアリゼーション
ウ）コンテクスチュアリゼーションの取り組みの欠如
公同の信仰・と・深みの伝道・を破棄
福音派－福音の・秘義的側面・強い、福音の・意味的側面・の掘り下げ・提示に弱い
コンテクスチュアリゼーションへの課題－重要なアジェンダ
* 教会の改革的形成、Ｄ．ブローシュ、新教出版社
* 敬虔なる願望、フィリップ・シュペーナー、玉川大学出版局
* Ｓ．Ｅ．ミード
* ファンダメンタリズムとアメリカ文化、ジョージ・マーズデン