ICI ホームページ表紙 ICI 日誌 mi_2009_schedule.htm mi_200912.htm mi_200911.htm mi_200910.htm mi_200909.htm mi_200908.htm mi_200907.htm mi_200906.htm mi_200905.htm mi_200904.htm mi_200901-03.htm
────────────────────────────────
[Monthly] 一宮基督教研究所インフォメーション・メール
2009/05/01-05/31
One More Paragraph! −組織神学的瞑想のひととき−
───────────────── ICI Daily & Diary Lectures Headline
主の御名を崇めます
五月は毎週のように神学校での講義があり、多忙なひと月
でした。その間、神学会の秋期研究会議の準備委員会があっ
たり、神学校の教師会があったり、いろいろと大変でした。
ただ、ひとつひとつの中でそれぞれ意義深い話し合いを持つ
ことができ感謝でした。
私が現在導かれている事柄は、下記のコーディネーター会
議の中にもあることで、モダニズムを背景としてリベラリズ
ムキリスト教が生まれ、その反動としてファンダメンタリズ
ムの神学運動があり、その中にディスペンセーション主義の
聖書解釈法の教えも含まれてきます。そのような時代背景の
中で、ファンダメンタリズムが内包する諸課題を解決するた
めに登場してきたのが、「リフォーミング・ファンダメンタ
リズム」を旗印とするエヴァンジェリカリズムの神学運動で
す。この時代の取り組みの青写真を描いた書物として、エリ
クソン著『新福音主義神学』があります。
d/file/m/me01_new_evangelical_theology.htm
エリクソンは、この青写真に沿う形で神学研究と神学教育
に邁進し、以下のような著作を書き続けます。そして、最初
の青写真に沿って続けられた神学研究と教育は、ほぼ20年
を経過して『キリスト教神学』に結実することになるのです。
そして、1789年のフランス革命から1989年のベルリンの
壁崩壊まで続いたモダニズムの時代が終わり、新たに到来し
たポストモダニズム時代の中での「再考された福音主義神学」
のあり方を模索する段階へと移行していきます。この時期か
らエリクソンの著作は、「ポスタモダニズムの時代における
福音主義神学、いかにあるべきか」ということに関心が集中
していっているように思います。このあたりのことを私も考
えるように導かれています。
所属団体のJECニュースにおいて、原稿を依頼され書かせ
ていただいているリバイバル・ジャパンの記事において、
また二つの神学校における講義において、所属団体JECの季
刊誌『ICI
for JEC』資料において、福音主義神学会の秋期の
神学研究会の基調講演において、扱うテーマや材料の相違は
あるのですが、すべて“同じまな板”の上で調理させていた
だいているところです。時々、あまりに荷重がかかりすぎて
パンクしそうになることもありますが、なんとか支えられて
います。お祈りください。
*************************************************
2009.05.31
エリクソン著作集リスト
*************************************************
○
エリクソンの初期の著作
New Evangelical Theology
(1968)
エリクソンの最初の本"New
Evangelical Theology"は、彼の後のたくさんの著作の背景を明らかにしている。
Relativism in Contemporary
Christian Ethics (1974)
Contemporary Options in
Eschatology = ”A Basic Guide to Eschatology” (1977)
○
組織神学の道具○
Readings in Christian
Theology T (1973)
Readings in Christian
Theology U (1976)
Readings in Christian
Theology V (1979)
CHRISTIAN THEOLOGY 3vol
(1983-1985)
Introducing Christian Theology
(1992)
Does It Matter If God Exists?
(1996)
Does It Matter What I Believe? (1992)
Does It Matter I'm saved ? (1996)
Does It Matter How I live? (1994)
Concise Dictionary of
Christian Theology (1986)
○
さらにいくつかの本○
Salvation: God's Amazing Plan
(1978)
WORD BECAME FLESH (1991)
GOD IN THREE PERSONS
(1995)
○
三部作○
EVANGELICAL MIND & HEART
(1993)
EVANGELICAL INTERPRETATION (1993)
WHERE IS THEOLOGY GOING? (1994)
○
エリクソンの関心の広がり
HOW SHALL THEY BE SAVED? (1996)
The Evangelical Left (1997)
Old Wine in New Wineskins (1997)
God the Father Almighty (1998)
Postmodernizing the faith (1998)
○
エリクソンの65才の誕生日をお祝いしてのエッセイ
New Dimension in Evangelical
Thought (1998)
福音主義の思索における新しい局面
○ 関連文献
What is Truth? -C.ヴァンティル、F.シェーファー、C.H.ヘンリー、D.ブローシュ、M.エリクソンの立場の比較研究-
J.E.White (1994)
○
最近の著作
Making Sense of the Trinity (2000)
Truth or Consequences : The Promise & Perils of Postmodernism (2001)
The Postmodern World (2002)
What does God know and When does He know it ? (2003)
Reclaiming the Center: Confronting Evangelical Accommodation in Postmodern
Times(2004.11)
Who's Tampering With the Trinity?: An Assessment of the Subordination
Debate(2009)
*************************************************
2009.05.31 一宮基督教研究所
Ichinomiya Christian Institute Chapel Short Message
「主の御教えは完全で、魂を生き返らせる」
*************************************************
聖書:090531_yc_ag_旧約聖書詩篇19篇1-14節
天は神の栄光を語りつげ、
大空は御手のわざを告げ知らせる
主の御教えは完全で、
魂を生き返らせる
私の口の言葉と心の思いとが、
御前に受け入れられますように
神学書:M.J.エリクソン著『キリスト教神学』
「人間は有限な存在であり、神は無限な存在
である。そのため、人間が神を知るにあたっ
ては、神によるご自身の啓示が必須となる。
啓示は基本的に二種類に分けられる。一つ
は、一般啓示で、これは、あらゆる時代の、
あらゆる場所にいるあらゆる人間に対し、
神がご自身について知らせるということである。
もう一つは特別啓示である。これは、特定の
時間の、特定の人々に対し、神がご自身に
ついて知らせ、明らかにすることであり、現在
では、ある特定の聖典を紐解くことによって
しか得られない啓示である。」
(第一巻、第二部「神を知ること」p.197)
*************************************************
2009.05.24 一宮基督教研究所
Ichinomiya Christian Institute Chapel Short Message
「御言葉は、我が足のともしび、我が道の光」
*************************************************
聖書:090524_yc_ag_旧約聖書 詩篇119篇97-105節
どんなにか御教えを愛していることでしょう
すべての師よりも悟りがあります
蜜よりも私の口に甘いことでしょう
神学書:M.J.エリクソン著『キリスト教神学』
「キリスト教神学(組織神学)とは、第一義的に
聖書を基盤とし、文化一般の文脈の中で、
今日的な表現を用いて、生の諸問題に関連
づけながら、キリスト教信仰の諸教理につい
ての首尾一貫した言明をするべく努める学
である。」(第一巻、第一部「神を研究すること」p.17)
*************************************************
山崎チャペル礼拝
2009.05.17
Yamasaki Chapel Short Message
「福音の真理のことばを理解したとき」
*************************************************
090517_yc_ag_Col1_3-23_all.wma
御子は、神のかたち、神の本質
御子により、造られ、成りったている
御子による、万物の和解、罪の赦し・聖化・栄化
*********************************************************
2009.05.15 Revival Japan : 「宗教的・カリスマ的経験の座標軸」
*********************************************************
E 象と五人の目の見えない人
近代と現代の神学の動向
最近の宣教学の動向
象と五人の目の見えない人
*************************************************
日本福音主義神学会西部部会秋期神学研究会議に向けて
@
テーマ:「“福音主義神学”再考−聖書・伝統・文化の中で−」
日時 : 2009年11月16日(月) 10:00am-5:00pm; 場所 :
一宮基督教研究所
*************************************************
先日、日本福音主義神学会西部部会秋期神学
研究会議の準備会であるコーディネーター会議
が持たれ、上記のテーマ等が決定されました。
幾人かの候補の中から、調整の結果、わたし
安黒が基調講演を引き受けさせていただくこ
とになりました。本当は、『福音主義キリス
トと福音派』、また『総説福音主義神学』の
著者であり、福音主義神学界の重鎮である宇
田進先生とか、JEA神学委員会委員長であり、
聖契神学校校長であり、『原理主義と福音主
義』の論文の著者である関野祐二先生に来て
いただければ良かったのですが、それぞれ
健康の問題、またスケジュールの問題等で、
結果的に、コーディネーターの中で、今回の
テーマの“基本設計”に深く関与しました
わたしが、ある意味「責任をとるかたち」で
基調講演を引き受けることとなりました。
宇田先生を慕って、共立で三年間学ばせて
いただき、その後も宇田先生の書籍や資料を
研究生活での「わが足のともしび、わが道の
光」として学ばせていただいています。また、
関野先生とは、同じ時期にTCUの家族寮で過ご
し、福音主義神学における問題意識を共有する
仲であり、いわば「お二人と共有している問題
意識を携え、お二人の代役として奉仕させてい
ただくというかたちかな」と考えています。
コーディネーターのひとりとして、尽力させて
いたたきたいことは、「秋期神学研究会議」に
向けての盛り上がりです。会員への文書での
案内は、九月半ばになされる予定ですが、
内部講師ということになると、盛り上がりに欠け
る場合があるので、内容の準備と情報の早め
早めの提供を通して、少しでも盛り上げていき
たいと考えています。
そこで、四月に今回のコーディネーターに
選出されてから、今回のテーマの構想を練っ
ていた段階から、私の念頭にあったことを
メモ程度に提供させていただくことは、秋期
研究会議への参加を考慮される方々にとって
有益と思いますので、現段階でわたしの念頭
にあることを書きとめさせていただくことに
します。
テーマは「“福音主義神学”再考−聖書・
伝統・文化の中で−」です。 このテーマに
関して、わたしが考えていますことは、
モダニズムの時代に、そのリアクションとし
て生まれてきたファンダメンタリズムがあり、
それが内包する課題を克服しようとして
エヴァンジェリカリズムの取り組みがなされ
てきた20世紀であったということです。この
事柄をわたしに深く教えてくださった先生方
は、宇田先生と、エリクソンとラッドの著作
集でした。
エリクソンは、その奉仕の生涯の博士論文
(彼の処女作となった”New
Evangelical Theology”
1968)において、上記のコンテキストを指摘した
後に、取り組むべき組織神学的課題の”青写
真”を描いています。そして、彼の焦点を絞っ
た取り組みは弛みなく続けられ、『キリスト
教神学』に結実することになりました。
そして、90年代に入り、ポストモダンの
時代に入りますと、エリクソンの著作は
ポストモダンをテーマにするものが多く
なっており、文化的コンテキストの変化と
その分析と評価をベースにして、『キリス
ト教神学』の内容を改訂しました。「ポスト
モダンと神学」の章が新たに書き加えられ
たのです。
神学研究と神学教育をライフワークとして
います私自身の課題として、今の時期の
きわめて重要な必要のひとつに、ポストモ
ダニズムの時代において、エリクソンの処女
作のような”青写真”が必要なのではないか、と
考えているのです。
フラー神学校の”Reforming
Fundamentalism”
の重要な一員であったG.E.ラッドの著作集
d/file/16a_gel00.htm
ラッド等のエヴァジェリカルの神学者の問題
意識を継承・深化・発展させた
エリクソンの著作集、
d/file/16b_me00.htm
そして、ヴァンティルの下で学ばれ、鋭い
時代意識をもって、近代神学・現代神学・
ポストモダン神学の展開の中で、何が問題
となっているのか、を預言者的視点をもって、
歴史神学的構成の「福音主義キリスト教と
福音派」、そして組織神学的構成の「総説
福音主義神学」等の著作は、福音派神学校
における神学教育の羅針盤であり、問題意
識、争点、福音理解についての青写真である
ように受けとめています。
d/file/20_us00.htm
●「福音主義神学T」講義録サイト
d/file/k/ICI_eth00.htm
●「福音主義神学U」講義録サイト
d/file/u/usciet00.htm
●「聖書批評・バルト・ポストモダン」講演録
d/file/p/ptm_20050808-09.htm
●「現代の福音派神学」
d/file/k/kg_cet_intro.htm
微力ではありますが、これまでにしてきまし
た以上のような取り組みをベースにし、また
これまで収集してきています数多くの「福音
主義神学」関係の研究書にも広く目を配り
つつ、今回のテーマの準備を始めようとし
ています。
今回の西部における、基調講演、レスポン
ス講演、諸先生方の発言、質疑応答等の取り
組みが、ポストモダンの時代における神学会、
そして神学校における神学教育の”ひとつの
青写真”づくりの機会となれば幸いです。
*************************************************
山崎チャペル礼拝
2009.05.10
Yamasaki Chapel Short Message
「良い働きを始められた方は、それを完成に」
*************************************************
問題意識
識別力
選択肢
*************************************************
090422_GEL_G.E.Ladd
研究シリーズ
A
G.E.ラッド 略歴紹介
*************************************************
ジョージ・エルドン・ラッドについては、
最も簡単な略歴は、
G.E.ラッド著、榊原康夫・吉田隆共訳『新約聖書と批
評学』聖恵授産所、1991に、『キリスト教人名辞典』
日本基督教団出版局の宇田進師の紹介とのことわ
りつきで、下記の引用されている。
「1911年7月31日−アメリカのバプテスト派の
新約学者。ゴードン・カレッジ、ゴードン神学校、
ハーヴァード大学に学び、ハイデルベルク、
バーゼルに留学。アメリカ・バプテスト同盟の
教会で牧会に従事(1933-45)、またゴードン・
カレッジのギリシア語教授(46-50)を歴任、
1950年以後フラー神学校新約学教授。特に
現代の聖書学研究をふまえながら福音的立場
の聖書解釈の可能性を示した研究家のひとり
として注目されている。『神の国に関する重要
問題』(1952)、『幸いな希望』(1956)、『神の国
の福音』(1959、島田福安訳、1959)、『イエスと
神の国』(1966)、『新約聖書と批評学』(1967)、
『新約聖書の真理の型』(1968)、『ヨハネの黙
示録』(1972)、『新約聖書神学』(1974)など多く
の著作・論文がある。」
フラー神学校新約学教授の時期についての記述は、
George M. Marsden“Reforming Fundamentalism
−Fuller Seminary and the New Evangelicalism−”
の中に、数多くの記述がされている。インデックス
から、その輪郭を紹介したい。
Ladd, George Eldon, 128, 250n, 9, 301;
background of, 120;
and Edward J. Carnell,149, 203;
view of dispensationalism, 189;
and Fuller Seminary, 238;
relation to fundamentalism,121;
view of inerrancy, 213;
and Harold Lindsell, 280;
view of premillennialism, 150;
view of RSV translation,137.
Works: The Blessed Hope, 151-52;
Jesus and the Kingdom: The Eschatology of Biblical Realism, 249-50
John A. D'elia“A Place at the Table
−George Eldon Ladd and The Rehabilitation of
Evangelical Scholarship in America−”,
Oxford University Press, 2008
に、伝記的で詳細な記述がなされている。
内容構成(本文182ページ)は、以下の通りである。
初期の生活と学究的準備(1911-1950)
戦略の出現(1950-1954)
古き戦いと部分的勝利(1954-1959)
領域を越えて(1959-1963)
交戦の代価(1963-1966)
探究に身を任す(1966-1982)
*************************************************
山崎チャペル礼拝
2009.05.03
Yamasaki Chapel Short Message
「イサクのために妻を迎えなさい」
*************************************************
取り計らってください。恵みを施してください(v.12)
それで今、恵みとまことを施してくださるのなら(v.49)
朝になって、彼らが起きると、そのしもべは(v.54)
*********************************************************
2009.05.01 Revival Japan : 「宗教的・カリスマ的経験の座標軸」
*********************************************************
D 大きなのっぽの古時計
“アニミズム的”世界観は聖書的なのか?
大きな振り子の原理の中で
“アニミズム的”世界観の克服の歴史
*********************************************************
2009.05.01 A series of Expositions of JEC Confession
What JEC?
−使徒信条に沿いつつ、エリクソン著『キリスト教神学』にみるJECの信仰の特徴−
*********************************************************
JECの「教会観」における特徴
聖なる公同の教会・聖徒の交わり
“信仰者のみ”の洗礼
埋葬を表す“浸礼”の象徴性
旧約の過ぎ越し、新約の聖餐“死の記念”
“会衆制”:神の会衆としての教会政治