mi_200712.htm mi_200711.htm mi_200710.htm mi_200709.htm mi_200708.htm mi_200707.htm mi_200706.htm mi_200705.htm mi_200704.htm mi_200701-03.htm
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[Monthly] 一宮基督教研究所インフォメーション・メール 2007/06/01-06/30
One More Paragraph! −組織神学的瞑想のひととき−
───────────── ICI Daily & Diary Lectures Headline
主の御名を崇めます。
六月も毎週のように、神学校等の奉仕があり多忙な
毎日を過ごしていました。後半は、七月の牧師会の研
修の奉仕の準備にあたってしました。その準備の様子
を「ICI日誌」の中に記述していますので、ぜひご
覧ください。その内容の概略は以下の通りです。まも
なく参院選で、「憲法改訂」もテーマのひとつとして
取り上げられるものと予想されます。JECの教職者
のみでなく、ICI Monthlyを配信させていただいてい
ます方々にも、今回取り組んでいるテーマを考えて
いただけたら幸いです。
6/25
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“How JEC ?”シリーズ【No.2】 憲法改訂問題とJEC
D『聖書と戦争』『戦争と聖書的平和』の紹介
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日本国憲法の改訂を目指している人々の中心点は、
憲法九条の改訂です。
この問題を考えていく上で、参考になる書籍は、『日
本国憲法・検証』の第五巻の「九条と安全保障−「平
和と安全」の再検討−」があります。
ただ、クリスチャンが反戦平和を希求していく上で、
聖書の記述との兼ね合いを検証していくことも大切
だと思います。これらのテーマに参考となる書籍とし
て、ピーター・C・クレイグ著、村田充八訳『聖書と戦
争−旧約聖書における戦争の問題−』すぐ書房、と
村田充八著『戦争と聖書的平和−現代社会とキリス
ト教倫理−』聖恵・神学シリーズ34、があげられます。
項目のみですが、以下に紹介させていただきます。
『聖書と戦争−旧約聖書における戦争の問題−』
戦争の現代的課題と旧約聖書
旧約聖書の遺産としての戦争
戦士としての神
「聖」戦の問題
殺人の禁止
戦争と国家
戦争における敗北の意味
旧約聖書と平和
おわりに
補遺:古代オリエントにおける戦争と宗教
『戦争と聖書的平和−現代社会とキリスト教倫理−』
構造的暴力と人間−問題の所在−
戦争
湾岸戦争
構造的暴力
飢餓状況
子供たちの状況
貧困と病気
難民問題
環境破壊
聖書と聖書的平和
戦争論の課題
人類の課題
平和の問題と戦争の問題
平和学者のキリスト教批判
キリスト教の平和貢献
ヨハン・ガルトゥングの宗教批判
ヨハン・ガルトゥングの平和
聖書的平和
聖書の平和
神と人間の健全な関係
戦争の前提的要素
「心」の状態と戦争
準拠枠と戦争
日本の超国家主義
「心」から生じる戦争
宗教的根本動因
キリスト者の立場
初期キリスト教の戦争観
新約キリスト教の戦争観
アウグスティヌスと「正義の戦い」
石原謙のアウグスティヌス研究
歴史を顧みて
抵抗権と戦争
自然社会と自己防衛をめぐる問題
自己防衛の問題
「閉じた社会」と「戦争本能」
国家の論理と抵抗権前史
国家の論理と民衆の論理
抵抗権前史
中世から宗教改革時代の抵抗権
自然権の自覚
宗教改革の時代
フルドリヒ・ツウィングリと抵抗の思想
マルティン・ルターの宗教改革と抵抗権
国王の弾圧と抵抗
宗教改革と抵抗
マルティン・ルターの社会教説と戦争観
万人祭司説と二世界統治説
ドイツ農民戦争と上に立つ権威
マルティン・ルターの抵抗権と戦争の正否
ジャン・カルヴァンの宗教改革と抵抗権
ジャン・カルヴァンの神観
権威の源泉
政治的統治と秩序
ジャン・カルヴァンの戦争観
抵抗権と責任
真理の侵犯と抵抗
殺すなかれ
ジョン・ロックの法秩序とイマヌエル・カントの永遠平和
放蕩息子とジョンロックの戦争論
戦争の幻想と幻滅と回心
ジョン・ロックの戦争状態と抵抗権
イマヌエル・カントの『永遠平和のために』覚え書き
イマヌエル・カントの平和
創設されるべき平和
以上「聖書において『戦争』という主題がどのように取
り扱われているのか」を適切に解説してくれている書籍
の概略を紹介させていただきました。
「平和憲法」と呼ばれている「日本国憲法」の聖書的性
格といいますか、キリスト教的特徴というものをみるとと
もに、キリスト教国の歴史の中にみられる「正義の戦争」
という見方と旧約的背景、またキリスト教の歴史にみら
れる「教会の自律性」確保のための抵抗権の問題等、
たくさんの考慮すべき事項かあることに気づかされます。
「正義の戦争」について、いろいろと調べている中で福
音派の一員として考えなければならない事柄を教えら
れました。それは、堀内一史著『分裂するアメリカ社会
−その宗教と国民的統合をめぐって−』麗澤大学出版
会の第七章「アメリカの宗教とイラク戦争」の中に記述
されている事柄です。〔p.232〕
そこでは「イラク開戦へとアメリカを駆り立てていったの
は何か、どのような要因が存在したのか、そこに宗教
が関与していたのかどうか」が問いかけられています。
そしてカーター元大統領は、『ニューヨークタイムズ』紙
に投稿した記事の中で、南部バプテスト協議会がイラク
攻撃に賛成した最大の原因は、終末論に基づく南部
バプテスト協議会のイスラエルとの宗教的な利害だと
断定した。〔p.253〕
その宗教的利害とは、「千年王国前・大患難前再臨説」
に基づく考え方であり、「1967年のイスラエル建国、そ
れに続くウエスト・バンク、ガザ地区の占領は、テキサ
スをはじめとする南部諸州の福音派キリスト教徒の間
で、黙示録的な熱狂のうねりを形づくった。」こうした神
学的解釈に基づいて、いくつかの福音派共同体では、
イラク攻撃を終末論と関連づけ、フセインは「反キリスト
者」または「悪魔の手先」と見られていた。ペルシャ湾
岸地域での武力衝突は「善」と「悪」または「神」と「悪
魔」の間で繰り広げられる戦いと見なされた。したがっ
て、同盟国であるアメリカがイラク戦争で勝利を収めれ
ば、イスラエルは地中海からユーフラテス川までの地
域を制圧することになり、そのことで、イスラエルが「す
べての土地」を征服するという聖書の預言が成就する、
とされたのである。〔pp.254-255〕
上記のような終末論理解・また黙示録解釈は、福音派
とは区別されるファンダメンタリズムの聖書解釈であり、
ディスペンセーション主義の影響を強く受けたものです。
冷戦後、唯一の超大国といわれる米国でありますが、
誤った聖書解釈に根差した「イスラエル偏重」の中東
政策が今日の大きな問題のひとつであると思います。
これらの聖書解釈の問題−極端な字義主義的解釈、
イスラエルと教会を明確に別個なものとする解釈、聖
書の記述と今日の状況を直接的に同一視する傾向、
等々の克服に尽力したフラー神学校のG.E.ラッドや
M.J.エリクソンの終末論理解・黙示録解釈に深く学ぶ
必要があると思います。そして日本という宣教地から、
米国の政治を左右しているキリスト教会に影響力を
発揮していくことが求められていると思います。
ファンダメンタリズムとデスペンセーション主義の聖書
解釈の課題に取り組み、その克服に尽力されている
黙示録としましては、岡山英雄著『子羊の王国−黙示
録は終末について何を語っているのか−』いのちのこ
とば社、が良書です。その概要を下記に紹介させて
いただきます。
岡山英雄著『子羊の王国−黙示録は終末について
何を語っているのか−』
麦と毒麦
キリストの証人
「麦」の成長
「毒麦」の成長
子羊の王国
子羊の勝利
ふたりの証人
千二百六十日
獣の国
竜・獣・にせ預言者
大バビロン・大淫婦
勝利を得る者
新しい天と地
白い馬に乗った方
千年王国とイスラエル
新しいエルサレム
この書籍は、日本人の書いた黙示録解説書としては、
最良のもののひとつと思います。立場としましては、
ラッドやエリクソンと同じ「千年王国前・大患難後再臨
説」です。
この書の11〜12ページには、以下の記述があり、ロ
ーマ帝国時代の皇帝崇拝との戦いを背景に、我が国
の国家神道時代の対応、そして今日の憲法改訂問題
に取り組む日本の教会のあり方への洞察と示唆に満
ち内容となっています。
「あの頃、多くの人々は、国家神道とキリスト教信仰、
天皇の神格化と教会の礼拝とが矛盾するものとは考
えなかった。むろん問題点に気づいて屈しなかった少
数の人々もいたが、、大多数の日本のキリスト者は、
両者の統合を良いことと考えて、積極的に協力した
のである。
しかし、あのとき、黙示録13章の幻の意味、『海から
上ってきた獣』を礼拝させる『地から上ってきた獣』の
幻の意味を理解していたなら、国家と宗教の一体化
の幻の意味を教会が悟っていたなら、日本の教会の
国家神道への対応は、異なっていたことだろう。
この幻は、一世紀の教会が直面していた、ローマ帝
国の支配権と皇帝礼拝の問題の本質を明らかにして
おり、それは時代を超えて、教会と国家の歪んだ関係
を照らし出す。宗教的権威によって絶対化した国家が、
どのように破滅的な結果をもたらすかを、私たちは体験
した。…
今私たちに求められているのは、かつての挫折を教訓
として生かし、目を覚まして、事柄の本質を洞察する
ことではないだろうか。そのとき、教会は、終末の時代
に、キリストの証人として堅く立つことができる。」
JEC〔日本福音教会〕が、参院選を前にして「憲法改訂
問題」について検討する場を設けられたことは、時宜に
かなったことだと思います。
6/25
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“How JEC ?”シリーズ【No.2】 憲法改訂問題とJEC
C『日本国憲法・検証』の紹介
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日本国憲法の改訂が、参議院選挙で争点のひとつに
取り上げられています。そして、多くの教派・団体がこ
の動きに懸念を抱き、反対の声明を出しています。
JEC〔日本福音教会〕理事会・牧師会でも、このテー
マをどう判断すべきか、勉強会をもつことになり、わた
しも発題者のひとりとして準備にたずさらわせていた
だいています。数十冊の関連文献を収集し、さまざま
の立場における「この問題」についての理解を勉強さ
せてもらっています。
ただ、多くの書籍を読んでいまして、ひとつ気が付き
ましたことは、それぞれの書籍には、射程といいます
か、守備範囲といいますか、一定の貢献、一定のメッ
セージがあり教えられます。しかし、それらの書籍の
もつ視野の限定性についても考慮して読まなければ
ならないこともまた教えられるところです。
神学教育においても、新入生にまず教えますことは、
「鹿を追う者、森を見ず!」という言葉です。視野を狭
くして鹿を追っていると、森の中に迷ってしまうことに
なる例えです。
憲法改訂問題に関して、数多くの書籍に目を通して
いまして、注意しなければならないことのひとつとして、
憲法改訂問題全体を見渡す文献から、この問題に
ついて、できるだけ客観的かつ中立的なパースペク
ティブを手に入れることこそ大切なことだと思います。
先週、KBIでの前期の講義が終わりましたので、本
格的にこのテーマに取り組み始めました。最初に
読むべき書籍としておすすめしたいのは、小学館の
『日本国憲法・検証−1945〜2000 資料と論点−』
です。
書籍の序文に「すでに、戦争や占領の体験をもたな
い世代が国民の過半数を占めるに至っている。占領
前後を知る世代が戦争をしらない世代とともに、日本
の進路を原点から考え直す絶好にしておそらく最後
の機会に遭遇しつつあるのではないだろうか。
今こそ、私たちは何を知るべきか。どう考えるべき
か。どんなことを話し合うべきか。議論を戦わせる前
に、まず共通の理解を持つべきであろう。本シリーズ
は、戦後半世紀の日本国憲法をめぐる諸相について、
議論の前提たる法的、歴史的な基礎知識の普及に
資することを目標としている。本シリーズが国民全体
の憲法論議の高まりに少しでも役立てば幸いである。」
とあります。
このシリーズは、下記の七巻から構成されています。
憲法制定史−憲法は押し付けられたか−
付録:ケーディス回顧録〔GHQ草案起草者〕
竹前栄治・岡部史信著
象徴天皇と皇室−あるべき天皇像とは−
付録:戦後天皇制詳細年表
高橋紘著
国会と政治改革−民主政治はどう守られてきたか−
前田英昭著
基本的人権−人権はどこまで保障されるか−
付録:国際人権条約集
古川純著
九条と安全保障−「平和と安全」の再検討−
付録:九条関係詳細年表
古関彰一著
地方自治・司法改革−あるべき姿を問う−
付録:地方制度改革勧告集
司法制度改革審議会中間報告
天川晃・小田中聰樹著
護憲・改憲史論−何を論じてきたか−
竹前栄治・岡部史信・藤田尚則著
詳細な構成は、下記リンク先のPDFファイルにあります。
『日本国憲法・検証−1945〜2000 資料と論点−』
特に、JEC教職者として大切な巻は、まず第一巻で、
憲法制定前後の脈絡を客観的に読み取ることが大切
と思います。「おしつけ憲法だから改訂しなければな
らない」という論法の問題点が浮かびあがってきます。
当時の内閣は、「天皇制」護持ばかりを考え、国民の方
は全くみていないという印象を受けます。GHQの指導の
下に民主憲法を選択していきますが、それは民主憲法
を選択しなければ、選挙で敗北することが目に見えてい
たからです。日本の当時の保守的政治家の内実をみせ
られます。
次に大切な巻は、第四巻の基本的人権です。
その第四章「政教分離はどうして必要か」からは、
論点15:「個人の宗教」と「公の宗教」とは何か、
論点16:旧憲法下で「信教の自由」はどう保障されていたか、
論点17:「信教の自由」と政教分離が保障されたのはなぜか、
論点18:靖国神社国家護持法案はどうなるか、
第五章「日の丸」「君が代」はなぜ人権問題か
論点19:思想・良心の自由はなぜ必要か
論点20:沈黙の自由はなぜ認められなければならないか
論点21:「日の丸」「君が代」はどう扱われてきたか
論点22:「日の丸」「君が代」は千五どう扱われてきたか
論点23:沖縄「日の丸」旗焼却事件は何を象徴するか
論点24:国旗・国歌法案は何を目的としているか
それと、今回の憲法改訂の焦点のひとつとしてあけられ
ています第五巻「九条と安全保障−『平和と安全』の再
検討−」が大切です。
戦争放棄条項の誕生の背景とは何か
九条はいかに作られたか
九条はどう受けとめられたか
日米安保体制はいかにして成立したか
自衛隊とは何か
日米安保条約とは何か
日米安保条約はどう変質してきたか
九条改正論議はどうなされてきたか
憲法九条と安全保障
戦争放棄条項の背景をよく知ることと、この条項の改訂
の動きの背景を知ることはとても大切です。戦争直後の
時期の世界の状況と、まもなく始まった朝鮮戦争そして
米ソの冷戦構造の中における日本の位置づけ、そして
ソ連崩壊による冷戦後の地域・民族紛争における日本
の新たな貢献の課題等。
これらの課題におけるアメリカの世界戦略の動向と日本
における憲法改訂の動きとの符合性を客観的にみること
はとても大切と思います。
米国の福音派のイラク戦争賛成の動きと日本の福音派
のイラク戦争反対の動きにもみられますように、安易な
かたちで米国の世界戦略の一端を担っていくべきなのか、
日本独自の召しと賜物があるのか、そのあたりを掘り下
げて行くことが大切と思います。
最後の第七巻は、護憲・改憲の取り組みの経緯を扱った
もので、全体を振り返って方向性を探ろうとしています。
このシリーズは、キリスト教教職者にはぜひ読んでいた
だきたいシリーズと思いました。といいますのは、キリス
ト教会の講演会等では、多くの場合時間の制約もあり、
取り扱う間口がきわめて狭くなる傾向があると思います。
憲法改訂論議のような大きなテーマにおきましては、こ
のシリーズで取り扱われているように、客観的資料に基
づき、普遍的な視点からの論点の整理が大切と思います。
そのような手続きを経て、「共通の歴史的事実について
の理解」に立ちつつ、それぞれの立場において発言して
いくことか必要と思います。
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2007.06.24 Yamasaki Chapel Short Message
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2:14 キリストこそ私たちの平和であり、二つのものを一つにし、隔ての壁を打ちこわし、
2:15
ご自分の肉において、敵意を廃棄された方です。敵意とは、さまざまの規定から成り立っている戒めの律法なのです。このことは、二つのものをご自身において新しいひとりの人に造り上げて、平和を実現するためであり、
2:16 また、両者を一つのからだとして、十字架によって神と和解させるためなのです。敵意は十字架によって葬り去られました。
2:17 それからキリストは来られて、遠くにいたあなたがたに平和を宣べ、近くにいた人たちにも平和を宣べられました。
6/23
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ICI Streaming
Lectures Introduction
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『キリスト教神学』
補講:日本福音主義神学会西部部会研究会議:
★安黒発題『G.E.ラッドの歴史的前千年王国説
とユダヤ人の神学的位置付け』
最後の状態 A.
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2007.06.17 Yamasaki Chapel Short Message
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新改訳 黙 20:1-15
20:4
また私は、多くの座を見た。彼らはその上にすわった。そしてさばきを行なう権威が彼らに与えられた。また私は、イエスのあかしと神のことばとのゆえに首をはねられた人たちのたましいと、獣やその像を拝まず、その額や手に獣の刻印を押されなかった人たちを見た。彼らは生き返って、キリストとともに、千年の間王となった。
20:5 そのほかの死者は、千年の終わるまでは、生き返らなかった。これが第一の復活である。
20:6
この第一の復活にあずかる者は幸いな者、聖なる者である。この人々に対しては、第二の死は、なんの力も持っていない。彼らは神とキリストとの祭司となり、キリストとともに、千年の間王となる。
20:7 しかし千年の終わりに、サタンはその牢から解き放され、
20:8 地の四方にある諸国の民、すなわち、ゴグとマゴグを惑わすために出て行き、戦いのために彼らを召集する。彼らの数は海べの砂のようである。
20:9 彼らは、地上の広い平地に上って来て、聖徒たちの陣営と愛された都とを取り囲んだ。すると、天から火が降って来て、彼らを焼き尽くした。
20:10 そして、彼らを惑わした悪魔は火と硫黄との池に投げ込まれた。そこは獣も、にせ預言者もいる所で、彼らは永遠に昼も夜も苦しみを受ける。
20:11 また私は、大きな白い御座と、そこに着座しておられる方を見た。地も天もその御前から逃げ去って、あとかたもなくなった。
20:12
また私は、死んだ人々が、大きい者も、小さい者も御座の前に立っているのを見た。そして、数々の書物が開かれた。また、別の一つの書物も開かれたが、それは、いのちの書であった。死んだ人々は、これらの書物に書きしるされているところに従って、自分の行ないに応じてさばかれた。
20:13 海はその中にいる死者を出し、死もハデスも、その中にいる死者を出した。そして人々はおのおの自分の行ないに応じてさばかれた。
20:14 それから、死とハデスとは、火の池に投げ込まれた。これが第二の死である。
20:15 いのちの書に名のしるされていない者はみな、この火の池に投げ込まれた。
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2007.06.10 Yamasaki Chapel Short Message
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新改訳 Tテサ4:9-18
4:9 兄弟愛については、何も書き送る必要がありません。あなたがたこそ、互いに愛し合うことを神から教えられた人たちだからです。
4:10
実にマケドニヤ全土のすべての兄弟たちに対して、あなたがたはそれを実行しています。しかし、兄弟たち。あなたがたにお勧めします。どうか、さらにますますそうであってください。
4:11 また、私たちが命じたように、落ち着いた生活をすることを志し、自分の仕事に身を入れ、自分の手で働きなさい。
4:12 外の人々に対してもりっぱにふるまうことができ、また乏しいことがないようにするためです。
4:13
眠った人々のことについては、兄弟たち、あなたがたに知らないでいてもらいたくありません。あなたがたが他の望みのない人々のように悲しみに沈むことのないためです。
4:14
私たちはイエスが死んで復活されたことを信じています。それならば、神はまたそのように、イエスにあって眠った人々をイエスといっしょに連れて来られるはずです。
4:15
私たちは主のみことばのとおりに言いますが、主が再び来られるときまで生き残っている私たちが、死んでいる人々に優先するようなことは決してありません。
4:16 主は、号令と、御使いのかしらの声と、神のラッパの響きのうちに、ご自身天から下って来られます。それからキリストにある死者が、まず初めによみがえり、
4:17
次に、生き残っている私たちが、たちまち彼らといっしょに雲の中に一挙に引き上げられ、空中で主と会うのです。このようにして、私たちは、いつまでも主とともにいることになります。
4:18 こういうわけですから、このことばをもって互いに慰め合いなさい。
6/8
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“How JEC ?”シリーズ【No.2】 憲法改訂問題とJEC
B<誓約・第十項 伝道と文化>の採択の意味
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「憲法改訂問題とJEC」の底流にあるものを識別して
いく手順のひとつとして、次に、<誓約・第十項 伝道
と文化>の採択の意味を考えてみましょう。
<誓約・第十項 伝道と文化>
「世界伝道に必要な諸方策の開発をみるために、今
求められているのは、想像力に富む開拓的な諸方法
である。それによって神のもとにあって、キリストに深く
根ざしつつ、自己をとりまく文化とも密接なかかわり合
いを持った教会が起こされるようになる。
ところで、文化は、常に聖書によって精査され、かつ
判定されなければならない。人間は神の被造者であ
るゆえに、彼が織り成す文化のあるものは、美と徳性
とを豊かに示している。
とともに、人間は罪に堕落しているゆえに、その文化
のすべては罪によって汚染されており、その中のある
ものは悪魔的でさえある。
福音は、文化相互間に優劣の順位があるとはみてい
ないが、すべての文化を福音独自の真理と正義の規
準に従って評価し、すべての文化の中で絶対的な道
徳的基準を主張する。
宣教団体は、今までしばしば福音と一緒に異国の文
化までも輸出してきた。そして教会は時として、聖書よ
りも文化の拘束のもとにおかれてきた。
キリストの伝道者たちは、他の人々に仕えるものと
なるために、人格的な信任をほかにして、その他のす
べての点において自己を無にすることを謙虚に追い求
めて行かなければならない。
そして教会は、ただキリストの栄光のために、文化
を変革し、それを実り多いものにするように、ひたすら
つとめて行かなければならない。」
わたしは、「彼が織り成す文化のあるものは、美と徳
性とを豊かに示している。とともに、人間は罪に堕落
しているゆえに、その文化のすべては罪によって汚
染されており、その中のあるものは悪魔的でさえあ
る。」という指摘を読むとき、日本“Japan”にある福音
“Evangelical”な教会として、『天皇制』の内包する
問題が念頭に置かれるべきと思います。この問題は、
日本に置かれているクリスチャンが警戒心を解いて
はいけない事柄と思います。
『天皇制』が内包する問題の背景につきましては、
生駒聖書学院〔IBC〕での『比較宗教学〔宗教の神
学〕』の講義ビデオを収録中です。また完成しました
ら案内させていただきたいと思います。その概略は、
下記のサイトにあります。
http://aguro.jp.net/file/k/ICI_reli00.htm
「憲法改訂」が参議院選挙の主要なテーマにのぼっ
ていますので、もう少し直接で具体的な取り扱いを
知る上で、これらのテーマに教派をあげて取り組ん
でこられた信仰の先輩たちの資料をひとつの参考
にすることは有益なことと思います。
このテーマに関連して、多くの資料や書籍を収集し
てきました。それらの中で最も注目すべき書籍を
紹介したいと思います。それは、以下の書籍です。
その概要もともに紹介させていただきます。
牧田吉和著『改革派信仰とは何か』聖恵授産所の
内容は、販売されています牧田先生自身の講義
ビデオにもありますように、改革派信仰のエッセン
スの紹介でありますとともに、超教派的に学ばれ
て良いと思われるポイントが多々含まれており、
神学的かつ実践的で、日本人キリスト教教職者に
とっての必読書のひとつと思います。その中に、今
回の「憲法改訂」問題に関係する記述があります。
それは、第十講の「改革派信仰とは教会の自律性
の保持ために徹底的に戦い抜く信仰である」pp203
-223という章です。その内容は、以下の通りです。
【第十講 改革派信仰とは教会の自律性の保持
ために徹底的に戦い抜く信仰である】
@教会と国家の区別性の問題
1.中世における教会と国家
2.宗教改革における教会と国家
A教会の自律性の戦いと抵抗権の問題
1.ルターと抵抗権
2.カルヴァンとその後の改革派信仰における抵抗権
B教会と国家との区別性をめぐる誤解
1.再洗礼派における教会と国家の分離
2.ルター派の「二王国」にひそむ再洗礼派的危険性
3.改革派における「領域主権論」に基づく政教分離理解
C教会の自律性と教会の国家に対する使命
1.問題の所在
2.「自由なる国家における自由なる教会」の理念
D結び
ここで、牧田先生が記述しておられる事柄は、「憲
法改訂」問題について、キリスト教教職者が取り組
んでいく場合の前提となる知識であると思いますので
「七月のJEC牧師会での発題・質疑応答・まとめ」
の準備として、ぜひ買い求めていただき、熟読して
おいていただきたい書籍のひとつです。そして、こ
の書籍は、今回のテーマに関してだけでなく、JEC
の福音理解に明確な輪郭を与え、エッセンシャルな
骨格を構築していく上で、JECの教職者にとっての
「座右の書」のひとつになるものと確信しています。
次に紹介させていただく書物は、下記の書物です。
Q&A形式で記述され、大変読みやすく、教会員から
質問を受けた時、教職者にとって参考になる「要を
得て、簡」という書物です。「問い」の部分のみ紹介
させていただきます。ぜひお買い求めください。
【日本キリスト改革派教会大会 世と教会に関する
委員会著『国家と宗教に関する問答集』】聖恵授産所
@教会と国家
1.教会と国家の関係について説明してください。
2.それでは、教会と国家の機能の違いは、どのような点にあるのでしょうか。
3.教会が政治に関与してもよいのでしょうか。
4.それでは、キリスト者の政治関与は、どう考えるべきでしょうか。
5.キリスト者の戦いの武具は何でしょうか。
6.他教派、他宗派、また、思想的に異なる人々と共闘できるでしょうか。
7.教会の公的な抗議声明や反対声明には、どんな意義があるのですか。
8.いわゆる「ヤスクニ問題」とは何ですか。
9.教会が「ヤスクニ問題」に関わると、伝道のさまたげになりませんか。
A信教の自由と政教分離
10.信教の自由とは何ですか。
11.では、信教の自由は、歴史的にどのように認められてきましたか。
12.信教の自由が法制度として認められれば、本当に信仰の自由は保障されるのでしょうか。
13.「政教分離の原則」は、歴史的にどのようにして確立してきましたか。
14.「政教分離の原則」とは、何ですか。
15.日本における政教分離の問題とは何ですか。
16.政教分離の原則が法制度として確立されれば、それで十分でしょうか。
17.象徴天皇制と政教分離原則は両立するのでしょうか。
18.政教分離原則は、聖書の教えにかないますか。
19.政教分離の原則を今後どう積極的に評価し、それを守るために、私たちはどのような戦いをしていけばよいでしょうか。
B宗教と習俗
20.今なぜ、「宗教と習俗」を問うのでしょうか。
21.ではまず、津地鎮祭違憲訴訟について説明してください。
22.では、最高裁がこのような判断を下しているのに、なぜ宗教と習俗の厳格な峻別を求め続けるのですか。
23.国家が宗教の規定をすることができるのでしょうか。
24.それでは、習俗とは具体的にどのようなものをいうのでしょうか。
25.ところで、今日、国家の側において宗教であるものを習俗と強弁する傾向が強まってきているのではありませんか。
26.葬送儀礼も習俗と密接な関係があるのではありませんか。
27.私たちの改革派教会において、宗教と習俗の問題で、実際に信仰的な戦いをした実例を教えてくたざい。
C天皇制
28.天皇とは、どのような存在ですか。
29.天皇制の歴史、ことに近代の天皇制とはなんだったのですか。
30.象徴天皇制と国民主権は、矛盾しませんか。
31.ロマ書13章の「上に立つ権威」とは、天皇に該当しますか。
32.なぜ、天皇は、国王のように国を代表して、国賓を接客するのですか。
33.日本人にとって、天皇を敬い、皇室を慕うことは、自然な感情といえるでしょうか。
34.皇室神道とは、特別な神道ですか。
35.新天皇が即位するとき、即位の儀式をおこなうことに問題があるのでしょうか。
36.新天皇が大嘗祭で神になるというのはほんとうですか。
37.天皇が国民のために五穀豊穣を祈ることを、キリスト者はどう受けとめるべきでしょうか。
38.天皇のために祈る必要があるでしょうか。
39.天皇と靖国神社は、どう関わるのですか。
40.天皇の戦争責任とは何ですか。
41.天皇の代替わりによって「昭和」天皇の戦争責任は問うことができなくなったと言われますが、本当なのでしょうか。
42.天皇制と差別の問題は、どう関係するのですか。
D靖国神社問題
43.靖国神社とはどんな神社ですか。
44.戦後は、靖国神社は国との特別な関係は、なくなったわけですね。
45.しかし、「靖国神社法案」が出た頃は、再び国との特別な関係を求めたのではありませんか。
46.ところが、靖国神社は、「靖国神社法案」を断念したのですね。
47.しかし、「お国のために死んだ人」を、国は無視してよいのでしょうか。
48.それでは、毎年8月15日に行われている「全国戦没者追悼式」は問題ないのでしょうか。
49.すると、国が8月15日を「戦没者を追悼し平和を祈念する日」と定めたことは、問題があるわけですね。
50.2月11日の「建国記念の日」はどうですか。
51.元号法の制定は、靖国神社とどんな関わりがあるのでしょうか。
52.靖国神社と軍事的国際「貢献」の関係は、どうでしょうか。
E戦争と平和
53.戦争は、なぜ、起こるのですか。
54.しかし、聖書の中には、戦争を肯定している箇所があるのではありませんか。
55.今日、戦争をどう考えたらよいでしょうか。
56.PKO、PKFとは、何ですか。
57.ウエストミンスター信仰告白第23条2節の「合法的戦争」を、どう考えたらよいでしょうか。
58.日本国憲法は、戦争と平和を、どのように規定しているでしょうか。
59.日本国憲法の平和の理想は、国際的に通用するのでしょうか。
60.戦争が起こると宗教利用が起こるのは、なぜですか。
61.平和を作りだす努力も必要ではないでしょうか。
F大会決議関係
G参考資料
1.日本基督改革派教会宣言
2.日本基督改革派教会創立30周年記念宣言
3.ウエストミンスター信仰告白
4.日本国憲法
Hあとがき
I年表
6/7
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オンライン受講〔ストリーミング形式〕について
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“How JEC ?”シリーズ【No.2】 憲法改訂問題とJEC
A<誓約・第五項 キリスト者の社会的責任>の採択の意味
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このテーマに関して、いろいろと心に示される参考文献
があります。ただ、現段階は総合的にまとめていく時期
ではありませんので、導かれるまま、アット・ランダムに
関連文献を紹介しながら、本論に入っていきたいと思い
ます。発題講演の間近になりましたら、研究資料の中
から取捨選択し、包括的な資料として提示させていただ
きたいと思います。
まず、このテーマに関連して心に留まりました資料は、
JECが宣教50周年記念誌で取り上げ、JECの伝道・
教会形成・海外宣教の指針として採択しています『ロ
ーザンヌ誓約』です。「憲法改訂問題」に対するJECの
スタンスのあり方を検討するということは、ある意味で
『ローザンヌ誓約』の実践という側面があると思います。
『ローザンヌ誓約』の中で、今回のテーマに関連します
のは、<誓約・第五項 キリスト者の社会的責任>です。
それを紹介させていただきます。
<誓約・第五項 キリスト者の社会的責任>
「私たちは、神がすべての人の創造者であると
ともに、審判者でもあられることを確認する。
それゆえに、私たちは、人間社会全体における
正義と和解、また、あらゆる種類の抑圧からの
人間解放のための主の御旨に責任をもって関与
すべきである。人間は神の像に似せて造られて
いるので、一人一人は、人種、宗教、皮膚の色、
文化、階級、性別、年齢にかかわりなくそれぞれ
本有的尊厳性を有すものであり、それゆえに、人
は互いに利己的に利用し合うのでなく、尊敬し合
い、仕え合うべきである。私たちは、これらの点
をおなざりにしたり、時には伝道と社会的責任と
を互いに相容れないものとみなしてきたことに対
し、ざんげの意を表明する。たしかに人間同志の
和解即神との和解ではない。社会的行動即伝道
ではない。政治的解放即救いではない。しかし
ながら、私たちは、伝道と社会的政治的参与の
両方が、ともに私たちキリスト者のつとめであるこ
とを確認する。なぜなら、それらはともに、私たち
の神観、人間観、隣人愛の教理、イエス・キリスト
への従順から発する当然の表現にほかならない
からである。救いの使信は、同時に、あらゆる形
の疎外と抑圧と差別を断罪する審きの使信でも
ある。私たちは、悪と不義の存在するところでは、
いずこにおいても、勇断をもってそれらを告発しな
ければならない。人がキリストを受け入れる時、
その人は再生して神の国に入れられるのであり、
この不義の世界の真っ只中で、ただ単に正義の
何たるかを示すのみでなく、それを押し広めて
行かなければならない。私たちが主張する救い
は、私たちの個人的責任と社会的責任の全領域
において、私たち自身を変革して行くものである。
行いのない信仰は死んだものである。
JEC〔日本福音教会〕は、スウェーデン・バプテ
スト系の諸教会を背景としたオレブロ・ミッション
宣教師によって形成された諸教会であり、「伝道
と教会形成と神学教育」とをよく整合させてきま
した。ただ、「社会的責任」に対しては、あまり
意識が高くなかったように思います。宣教50周
年に「ローザンヌ誓約」を宣教指針として採択した
ことは、ある意味で大きな決断でもあったと思い
ます。それは、「伝道と教会形成」を主たる任務
としつつ、さらに「社会的責任」に対しても関心の
視野を広げていくという決断でもあったからです。
ただ、具体的に<誓約・第五項 キリスト者の社
会的責任>を検討し、その実践として取り組む
という手順は踏まれておりませんでしたので、
今回のテーマを契機に、このあたりの事柄を丁
寧に学び、<誓約・第五項 キリスト者の社会的
責任>のもつ福音派教会全体、またJEC全体
にもつ意味合いを検討しくことは有益なことと思
います。
約半年間、JECニュースに「“How JEC ?”十戒とJEC」
シリーズを掲載させていただき、日本“Japan”において、
福音主義信仰に立つ諸教会が、右傾化した今日の社会、
政治状況において、どう生きていけばよいのか、につい
てご一緒に考えさせていただきました。
今日の状況は、ある意味でエステル記において、ユダ
ヤ民族が危機に陥れられたときに、モルデカイがエステ
ルに語りかけた状況に似ている気が致します。
エステル記
4:7 モルデカイは自分の身に起こったことを全部、彼に
告げ、ハマンがユダヤ人を滅ぼすために、王の金庫に
納めると約束した正確な金額をも告げた。
4:8 モルデカイはまた、ユダヤ人を滅ぼすためにシュシ
ャンで発布された法令の文書の写しをハタクに渡し、
それをエステルに見せて、事情を知らせてくれと言い、
また、彼女が王のところに行って、自分の民族のため
に王にあわれみを求めるように彼女に言いつけてくれ
と頼んだ。
4:9 ハタクは帰って来て、モルデカイの伝言をエステル
に伝えた。
4:10 するとエステルはハタクに命じて、モルデカイにこ
う伝えさせた。
4:11 「王の家臣も、王の諸州の民族もみな、男でも女
でも、だれでも、召されないで内庭にはいり、王のとこ
ろに行く者は死刑に処せられるという一つの法令があ
ることを知っております。しかし、王がその者に金の笏
を差し伸ばせば、その者は生きます。でも、私はこの
三十日間、まだ、王のところへ行くようにと召されてい
ません。」
4:12 彼がエステルのことばをモルデカイに伝えると、
4:13 モルデカイはエステルに返事を送って言った。
「あなたはすべてのユダヤ人から離れて王宮にいる
から助かるだろうと考えてはならない。
4:14 もし、あなたがこのような時に沈黙を守るなら、
別の所から、助けと救いがユダヤ人のために起ころ
う。しかしあなたも、あなたの父の家も滅びよう。あ
なたがこの王国に来たのは、もしかすると、この時
のためであるかもしれない。」
4:15 エステルはモルデカイに返事を送って言った。
4:16 「行って、シュシャンにいるユダヤ人をみな集
め、私のために断食をしてください。三日三晩、食
べたり飲んだりしないように。私も、私の侍女たち
も、同じように断食をしましょう。たとい法令にそむ
いても私は王のところへまいります。私は、死なな
ければならないのでしたら、死にます。」
4:17 そこで、モルデカイは出て行って、エステルが
彼に命じたとおりにした。
私たち、21世紀の初頭に生きる日本人クリスチャン
は、教育基本法が改訂され、日の丸・君が代が強制
されている教育現場を知らなければならないと思い
ます。さらに、憲法改訂も政治日程にのぼってきて
います。「憲法改訂において、何がなされようとして
いるのか」クリスチャンである私たちは知る必要が
あると思います。そして、私たちがとるべき態度を
決める必要があると思います。
戦時中に、「伊勢神宮に参拝したり、神社参拝、天皇
崇拝を愛国心の発露として強要され、妥協したクリス
チャンたち」を批判する私たちが、教育基本法と同様
に、日本の国のあり方を大きく右傾化させようとする
流れの中で「自分は関係ない」と沈黙を守り、あるい
はこの流れにブレーキをかけようと闘っているクリス
チャンを背中から撃つようなことだけはしないように
しなければなら
ないと思います。
このような時代に、そのような態度をとって事態が
悪い方向に推移すれば後代のクリスチャンたちに
「21世紀初頭のクリスチャンたちは、事態を見抜け
なかった、眠りこけたクリスチャンたちだった」と批判
されても仕方がないかもしれません。
参考文献:J.R.W.ストット著、宇田進訳『ローザン
ヌ誓約・解説と注釈』pp.53-54
参考文献:日本福音教会 宣教50周年記念誌
『記念の石』「ローザンヌ誓約」pp.175-176
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“How JEC ?”シリーズ【No.2】 憲法改訂問題とJEC
@そのパースペクティブとエッセンス:分析・評価・位置付け
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JEC〔日本福音教会〕理事会より、「今日、憲法改訂が
政治日程に上りつつあり、今年の参議院選挙のテーマ
のひとつなっている。福音派の教派の中ではこのテーマ
について立場を明確に打ち出している教派もあるが、
JECとしてはどうあるべきか、話し合いたいので、その
話し合いの土台となる発題講演をお願いしたい。」との
ことでした。
発題はふたりで、吉野先生が法学部の学びをベースに
「日本国憲法」そのものを扱ってくださるとのことですの
で、わたしは歴史神学・組織神学・比較宗教学の視点
を取り入れつつ、包括的な視点から今日の「憲法改訂」
の動き全体のパースペクティブとそのエッセンスを分析・
評価し、その位置付けを確認したいと考えています。
この取り組みのために、関連する文献のいくつかを紹介
していきたいと思います。
6/6
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“How JEC ?”シリーズ【No.1】 :
十戒とJapanにおけるEvangelical
Churches
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− 十戒に語られているメッセージの本質を
今日の取り上げられているホットなテーマに
どのように適用していくかの試案的試み −
「今日におけるキリスト教倫理」というテーマで原稿依
頼を受け、個人倫理の問題を扱うべき書籍を収集し、
準備をしておりましたが、教育基本法の改訂等、緊急
に扱うべきテーマが浮上してきましたので、当初のニ
ュアンスに縛られないで、今日におけるもっと大きな
テーマを扱うかたちとなりました。
当初の個人の倫理の領域では扱いきれない、「群れの
倫理」といいますか、JECという群れ全体が、日本の
過去・現在・未来を見据えて、どのように生きていくべき
なのかを問いかける原稿となりました。
日本の歴史、日本宗教史、日本キリスト教史、国家神道、
天皇制、教育勅語、教育基本法、改訂教育基本法等。
また、癒しのミニストリーとの関係において、日本化され
たアニミズム仏教、アニミズム的世界観の無批判な受け
入れ、オルド・テオロギア、オルド・サルティス、キリスト
教的信憑性の問題等。
教理的空洞化の進展、罪論の問題、むさぼり、死の領域
とよみがえりの領域、義認・聖化のみでなく召命論の領
域等。
JECニュースに今年の一月から六月までの間に連載
させていただきました。“How JEC
?”シリーズを紹介
させていただきます。
6/5
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ICI News Letter for JEC 070605
ICI神学座談会レポート
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「ICI神学座談会」は、合計四名の出席で案内にありま
したさまざまな主題に関して、自由な討議を行いまし
た。時間的には、3:30頃に牧師会が終了し、片付け
の後、4時より6時までの2時間内容の濃い神学的対
話が重ねられました。
今回、討議で話し合われた事柄は、今後「ICI神学誌」
作成の有益なサジェスチョンとなりました。次回の「ICI
神学誌」は、「憲法改訂問題とJEC」という次回の牧師
会での発題奉仕にあわせて作成させていただく予定で
す。お祈りください。
6/4
JEC牧師会におけるICIインフォメーションです。
ICI活動紹介のひとつとして、掲載させていただきます。
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ICI News Letter for JEC 070603
ICI神学誌紹介とICI神学座談会のご案内
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主の御名を崇めます
明日は、JEC牧師会が西宮のJEC本部事務所で開
催されます。つきましては、以前から案内させていた
だいています通り、JEC牧師会終了後、おそらく3
:30ないし4:00前後には終了すると思います。
JEC牧師会終了後、同じ部屋をお借りしております
ので、茶話会のようなかたちで、「ICI神学座談会」
を開催させていただきます。参加希望者は自由にお残
りください。牧師以外でも、JEC拡大教職者会に参
加対象の方であればだれでも無料にて参加できます。
今回は、とくにテーマはしぼっておりませんが、下記
の幾つかのテーマが可能ではないかとと考えておりま
す。
1.三月に開催されました「JEC拡大教職者会」の
関連において、提起されている課題について
2.一月から六月まで、JECニュースにて連載させ
ていただきました「How JEC ?」で提起させ
ていただきました課題について
3.昨年の秋の拡大教職者会に提起させていただきま
した「JEC信仰告白解説」について
4.今回、KBIでさせていただきましたエリクソン
著『キリスト教神学』の「救済論」の補講としての
ウォッチマン・ニー著『キリスト者の標準』における
聖化論、ヘンドリクス・ベルコフ著『聖霊の教理』に
おける聖霊の満たし論、についてのディスカッション。
特に、今回は第一回目のICI座談会にあわせて、「I
CIにおける神学的取り組み for JEC」という神学冊
子を作成させていただいています。内容は、以下の通
りです。費用は、JECからいただいていますICI
援助を基金として「ICIforJEC」会計より支
出し、教会単位にワンセットずつ無料で配布させてい
ただきます。年四回、季節ごとにJECに必要とされ
るさまざまなテーマを扱っていきたいと思います。御
祈りください。
●神学小冊子
【ICIにおける神学的取り組み for JEC】
・ICIにおける神学的取り組みの経緯
・敬虔主義の遺産とJEC
・ケズィック運動の考察
・ウォッチマン・ニー著作集の背景
・スプリング・キャンプ・メモリー
・ウォッチマン・ニーの神学の研究
・JECアイデンティティ研究会資料リスト
●参考資料
・「JECの源流と歴史的遺産」【全文】
・「JEC信仰告白解説」【No.1】
●添付DVD
・聖化論研究:ウォッチマン・ニー著『キリスト者の
標準』の歴史的・神学的背景についての講義録
・召命論研究:ヘンドリクス・ベルコフ著『聖霊の教
理』の聖霊の満たし論の神学的意義についての講義録
5.次回の牧師会で予定されています「憲法改訂の議
論とJEC」についての下準備的な話し合いなど
「ICI神学座談会」は、「とりあえず神学的な対話を
する場所を設けてみましょう。」ということでICI
の責任で開催させていただく神学座談会です。時間的
なことは話し合いのなりゆき次第とさせていただきま
す。自由参加型の出入り自由の座談会とさせていただ
きますので、時間のある方は、ぜひご参加ください。
ICI神学座談会責任者:安黒務
PS 参考文献紹介
ウォッチマン・ニー研究について
資料の中で紹介しています Dana Robert 著
“Understanding Watchman Nee”は、絶版ですが、同じ
内容の書籍がDana Robert著 “Secrets of Watchman Nee”
Bridge-Logos出版から再販されています。
ケズィック運動研究につきましては、 Steven Barabas著
“So Great Salvation” Wipt and Stock Publishersに、
ケズィック・コンベンションの歴史やメッセージが詳しく
描写・分析されています。
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2007.06.03 Yamasaki Chapel Short Message
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新改訳 ロマ 13:1-7
13:1 人はみな、上に立つ権威に従うべきです。神によらない権威はなく、存在している権威はすべて、神によって立てられたものです。
13:2 したがって、権威に逆らっている人は、神の定めにそむいているのです。そむいた人は自分の身にさばきを招きます。
13:3
支配者を恐ろしいと思うのは、良い行ないをするときではなく、悪を行なうときです。権威を恐れたくないと思うなら、善を行ないなさい。そうすれば、支配者からほめられます。
13:4
それは、彼があなたに益を与えるための、神のしもべだからです。しかし、もしあなたが悪を行なうなら、恐れなければなりません。彼は無意味に剣を帯びてはいないからです。彼は神のしもべであって、悪を行なう人には怒りをもって報います。
13:5 ですから、ただ怒りが恐ろしいからだけでなく、良心のためにも、従うべきです。
13:6 同じ理由で、あなたがたは、みつぎを納めるのです。彼らは、いつもその務めに励んでいる神のしもべなのです。
13:7
あなたがたは、だれにでも義務を果たしなさい。みつぎを納めなければならない人にはみつぎを納め、税を納めなければならない人には税を納め、恐れなければならない人を恐れ、敬わなければならない人を敬いなさい。
*************************************************
ハードティスクの容量の限界の問題をクリヤー
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6/2
昨夜、ここ数年「壁」となっていましたハードディスクの
問題を完全にクリヤーしました。といいますのは、1997
年ころからホームページに「文字」による講義録を掲載
しはじめまして、次第に「写真」、「音声」、「ビデオ」の
時代へと移り変わっていきました。
ホームページのデータ量の飛躍的な増大に環境がつい
ていけない時期が続きました。そのために貴重なデータ
を削減することによって対応せざるえませんでした。
しかし、今回のサーバとそのソフトは、ハードディスクの
増設に対応した構成であり、IDE機器〔147GB〕で四台
分、さらにSCSIハードディスク、USB対応の外付けハー
ドディスクの増設が可能ということです。
つまり、容量の限界は克服されたということです。これで
、データ量の心配をせずに「ICI講義紹介」を多様な
かたちでチャレンジしていける基盤が確立しました。
特に便利なのは「増設したハードディスクを、メイン・ドラ
イブのフォルダのひとつとして認識する機能〔マウントポ
イント〕」がありますので、増設したときにデータ構成の
改変や別々の場所にデータを振り分けるという複雑なア
ップロード作業等が不必要になりました。つまり、これま
で通りシンプルな作業でホームページ管理ができるとい
うことなのです。
昨夜から、「index」等以外のファイルを内蔵の新しい
ハードティスク「d」に簡単なかたちで移させていただき
ました。ファイルのアドレスに変化があるのはそのため
です。リンクには問題ありませんので、これまで通りアク
セスしていただけます。
これで、環境の問題をクリヤーできましたので、心おきな
く神学研究と神学教育に専念できます。感謝!
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「日本国憲法」改訂についての議論について
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6/1
昨夜、メールをいただきまして、「憲法改訂」に反対する
声明等がキリスト教の諸教派から出されている今般、
「JEC〔日本福音教会〕としてどのようなスタンスをとる
べきなのか」牧師会で話し合うときをもたれるとのことで、
このテーマに関する発題を依頼されました。
わたし自身は、「憲法改訂」に関する専門家ではありま
せんが、比較宗教学〔宗教の神学〕等を長年教えさせて
いただいている神学教師のひとりとして、今日ホットな
テーマとなっている「日本国憲法改訂」論議に対する
キリスト教会のスタンスのあり方について、議論のパー
スペクティブとエッセンスをまとめることは、時宜にかなっ
たことであろうと引き受けさせていただきました。
わたしの基本的スタンスとしましては、エリクソン著『キ
リスト教神学』、宇田進著『福音主義キリスト教と福音派』
『総説現代福音主義神学』、稲垣久和著『大嘗祭とキリ
スト者』等を通して、組織神学・歴史神学・宗教の神学等
の神学的座標軸≠フ中に、「憲法改訂」のテーマに
関する重要参考文献等を位置付け、神学的な分析と評
価を行おうとするものです。
まずは、これまでに集めました文献に目を通し、その後
にさらに必要な文献の収集に入りたいと考えています。