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福音宣教における相互協力

2011/07/19


〈第八項 諸教会の伝道協力〉

 われわれは、新しい宣教の時代の幕開きを喜ぶ。西欧の宣教団体の支配的な役割は、急速に消滅しつつある。神は、今や後進諸教会の中から、世界伝道のための新しいすぐれた資力を起しつつあり、それによって、伝道の責任がキリストのからだなる教会全体のものであることを示しておられる。それゆえに、全教会は、自らの地域に福音を届け、あわせて世界のほかの地域に宣教師を派遣するために何をなすべきかを、神に尋ねるとともに、自問しなければならない。われわれの宣教上の責任と役割とは、引き統き再検討さるべきである。このようにして、諸教会間の相互協力の姿勢が育成され、キリストの教会の世界性がより一層明白に示されるようになる。われわれはまた、聖書翻訳、神学教育、マス・メディア、キリスト教文書、伝道、海外宣教、教会の刷新や、そのほかの特殊分野で労しているすべての団体のゆえに、神に感謝する。その一つ一つの団体も、教会の宣教の一環として、たえずその効果性を自己吟味していかなけれぱならない。

 ローマ一・八、ピリピ一・五、四・一五、使徒一三・一−三、Iテサロニケ一・六−八

〈第九項 伝道的責務の緊急性〉

 世界人口の三分の二以上にも相当する二十七億あまりの人々は、いまだに福音に接していない。これほど多数の人々が放置されたままであることを、われわれは深く恥じる。この事実は、われわれ自身と全教会とに対する不動の譴責である。しかしながら、今日、世界の多くの地域において、いまだかつてなかったほどにイエス・キリストを受け入れる傾向が見られる。われわれは、今こそ、諸教会と超教派の諸機関が、伝道されていない人々の救いのために熱心に祈り、世界伝道のために新たな努力を開始すべき時である、と確信する。場合によっては、すでに伝道がなされてきた国にある教会の自立成長を促し、合せて、今なお伝道されていない地域に資力を振り向けるために、今まで伝道がなされてきた国々における外国人宣教師と資金の削減が必要となるかもしれない。宣教師の派遣は、あくまでも謙虚に仕えるという精神に立ちつつ、六つの大陸の全域から全域ヘ、今まで以上に自由になされるべきである。目標は、あらゆる可能な手段をもってもっとも早い時期に、すべての人がよきおとずれを聞き、理解し、受け入れるようになることである。われわれは、犠牲を払うことなしに、この目標の達成を望むことはできない。われわれはみな、多くの人々が貧苦の中にあることに衝撃を受けており、その原因となっているさまざまな不正不義に対し心の痛みを覚えている。われわれのうち、恵まれた境遇の中に生活している者は、救援活動と伝道の両面においてより積極的に貢献してゆくために、簡素な生活様式を取り入れてゆくことを、われわれのつとめとして受け入れる。

 ヨハネ九・四、マタイ九・三五−三八、ローマ九・一−三、Iコリント九・一九−二三、マルコ一六・一五、イザヤ五八・六、七、ヤコブ一・二七、二・一−九、マタイ二五・三一−四六、使徒二・四四、四五、四・三四、三五


  1. 教会
  2. 超教派の諸機関
  3. いまだ伝道されていない人々
  4. 外国人宣教師
  5. 貧苦の中にある多くの人々