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文化とリーダーシップ

2011/07/19


〈第十項 伝道と文化〉

 世界伝道に必要な諸方策の開発は、想像力に富む開拓的な諸方法を要求する。それによって神のもとにあって、キリストに深く根ざしつつ自己をとりまく文化とも密接なかかわり合いを持った教会が起されるようになる。ところで、文化は、つねに聖書によって精査され、かつ判定されなければならない。人間は神の被造者であるゆえに、彼が織り成す文化のあるものは、美と徳性とを豊かに示している。とともに、人間は罪に堕落しているゆえに、その文化のすべては罪によって汚染されており、その中のあるものは悪魔的でさえある。福音は、文化相互間に優劣の順位があるとは見ていない。しかし、福音は、すべての文化を福音独自の真理と正義の規準に従って評価し、すべての文化の中で道徳的に絶対的なものを主張する。宣教団体は、今までしばしば福音と一緒に異国の文化までも輸出してきた。そのために教会は、時として聖書よりも特定の文化の拘束のもとに置かれてきた。キリストの伝道者たちは、他の人々に仕える者となるために、人格的な信任をほかにして、その他のすべての点において自己を無にすることを謙虚に追い求めていかなけれぱならない。そして教会は、ただキリストの栄光のために、文化を変革し、それを実り多いものにするように、ひたすら努めていかなければならない。」

 マルコ七・八、一三、創世四・二一、二二、Iコリント九・一九−二三、ピリピ二・五−七、IIコリント四・五

〈第十一項 教会とリーダーシップ〉

 われわれは、今まで、教会成長を考えるあまり、時として教会の深みという面を軽視したり、伝道をキリスト教教育から切り離してきたきらいがあったことを告白する。また、一部の宣教団体は、土着の指導者たちが正当な責任ある位置につけるように、彼らを奨励し、育成することにおいて遅れていたことを認める。われわれは、あくまでも自主自給の原理に立つ。それゆえ、すべての教会が、支配ではなく奉仕によって特色づけられたキリスト教的リーダーシップを発揮できるような、土着の指導者を持つようになることを切望する。われわれは、神学教育の改善、とりわけ教会の指導者たちのための教育の改善は急を要する問題であることを認める。すべての国、すべての文化の中に、教理、弟子道、伝道、教育、奉仕の面における、牧師とレイマンのための有効な養成プログラムの確立が計られなければならない。そのような養成プログラムは、既成の型にはまった借物に頼るのではなく、聖書的な基準に立ちつつそれぞれの地城の主導性と創造性とによって開発さるべきである。

 コロサイ一・二七、二八、使徒一四・二三、テトス一・五、九、マルコ一〇・四二−四五、エペソ四・一一、一二


  1. 文化
    1. 文化の評価
    2. 文化の影響
       
  2. リーダーシップ
    1. リーダーシップの原則
    2. リーダーシップの養成